
こんにちは、ヒッチです。
今回は1932年の映画『ミイラ再生』についてザックリ書いていこうと思います。
今回もなるべくネタバレなしの予定です。
ミイラ再生 The Mummy
監督:カール・フロイント
脚本:ジョン・L・ボルダーストン
原案:ニナ・ウィルコックス・パットナム/リチャード・シェイヤー
出演:イムホテップ/ボリス・カーロフ
ヘレン/ジタ・ヨハン
フランク/デヴィッド・マナーズ
ジョセフ卿/アーサー・バイロン
ミュラー博士/エドワード・ヴァン・スローン
1972年/アメリカ/73分
概要

1932年のアメリカ、ユニバーサル映画。
1931年の『魔人ドラキュラ』『フランケンシュタイン』の大ヒットを受けたユニバーサルが次に狙った企画が今作で、前2作ほどの興行収益はなかったそうですが、充分なヒットを飛ばして独編が作られました。
ただ、今作での包帯グルグル巻きのミイラは序盤にしか登場せず、干からびた感じのメイクのボリス・カーロフさんがミイラ役をされています♪
また、ミイラと対峙する2人の俳優さんが『魔人ドラキュラ』の2人と同じだったり、作品のオープニングも『魔人ドラキュラ』と同じ『白鳥の湖』だったりします♪

始まりは1922年に公開されたツタンカーメンの墓を発掘した事で数名の人間が変死したと言われている“王家の呪い”(現在ではこぎつけが多かったと認識)が話題になっていたそうで、製作のカール・レムリ・Jrさんが、
「これをテーマにした小説探して映画にしようぜえ!」
的な提案したものの、原作になるような小説は見つからずリチャード・シェイヤーさんとニナ・ウィルコックス・パットナムさんはイタリアのオカルト専門家で詐欺師(笑)のアレッサンドロ・ディ・カリオストロ伯爵を調べて『カリオストロ』という9ページの原案を作成したそうな。
それを気に入ったレムリさんは当時のアメリカ版の舞台『ドラキュラ』『フランケンシュタイン』の両作を脚色したジョン・L・ボルダーストンさんに今作の脚本を依頼、こうして脚本は完成したみたいですよ~♪
この時にカリオストロからイムホテップという名前に変わったそうです♪

そして今作の監督には『魔人ドラキュラ』で撮影監督をされていたというカール・フロイントさん、イムホテップ役に『フランケンシュタイン』で怪物を演じ注目が集まり始めたころのボリス・カーロフさんを起用。
そして輪廻転生を強いられるヒロインにはジタ・ヨハンさん。このジタさん、どうやら輪廻転生やオカルトをメッチャ信じてた方のようで、この作品にはうってつけ……なハズがフロイント監督と上手くいかなかったというお話が残っていますねっっ。
撮影は1932年9月にカルフォルニア州のユニバーサルスタジオを含む各地でスタート、砂漠と思われるシーンはカルフォルニア州にあるモハーヴェ砂漠だそうです♪
ただ、カーロフさんのミイラメイクがめっちゃ大変だったようで、午前11時にメイク開始して終わるのが午後7時だったらしいですっっ。さらに夜中に撮影が終わるとメイク落としに2時間を要したそうで、カーロフさんは後日「フランケンシュタインの怪物より辛かった」とおっしゃっていますっっ。
撮影は11月に終了、1932年12月22日に公開。この完成版を観た関係者の多くが、輪廻転生のシーンがかなりカットされた事に動揺したそうで、特にヒロインのジタ・ヨハンさんはライオンのいる格闘場に入れさせられたシーンなどがなくなり、ショックを受けたそうなっっ。しかもその映像は現在残っていないみたいですっっ(ちょっとかわいそうっっ)。
ザ・マミー・シリーズ

今作からスタートした『ミイラ男』のシリーズを“ザ・マミー・シリーズ”と言うそうな♪
という訳でシリーズ一覧はこちら♪
- 1932年 ミイラ再生
- 1940年 ミイラの復活
- 1942年 ミイラの墓場
- 1944年 執念のミイラ
- 1944年 ミイラの呪い
- 1955年 凸凹ミイラ男
こんな感じ♪2作目の公開まで実は8年も空いてました。なんかいろいろあったんですかねえ?
そんな空いた事もあり、2作目『ミイラの復活』から登場したミイラ男はカーリスと言いまして、イムホテップとは別人ですね♪そんな訳でボリス・カーロフさんもいない訳です。
ただ、そのカーリスを演じたトム・タイラーさんも1作のみの出演で、3作目から5作目はロン・チェイニー・ジュニアさんがカーリスを演じたそう。
ただ番外編的な6作目『凸凹ミイラ男』はミイラ男はクラリスと呼ばれているそうで、俳優さんもエディ・パーカーさんになったそうです。
2026年現在で、ユニバーサルのミイラ男シリーズのDVDを探したんですけど、↑のコズミック出版の廉価版DVDしか見つかりませんでしたっっ。ひょっとすると、過去に2作目以降はユニバーサルからはDVD化されていないかもしれませんねっっ。
内容としては……
ドラキュラ映画として『魔人ドラキュラ』『女ドラキュラ』『夜の悪魔』『ドラキュラとせむし女』『吸血鬼蘇る』の5作とミイラ男映画としてユニバーサルのシリーズ1作から5作までが入っています。
このDVD、すでに生産中止になっているようで、お値段が上がってきていますっっ。お探しの方はお早目の購入がいいかもっっ。
また今作をメッチャ娯楽大作として蘇らせた『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』は大ヒット、その後スピンオフ作品を出来たりと大成功されていますね。
またユニバーサルスタジオが怪奇映画の老舗としての威信をかけて『ダーク・ユニバース』を企画、その第1弾としてトム・クルーズを迎えて今作のリメイク作品『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』を発表したけど大失敗!というのは忘れてあげましょう♪
2026年には現在のホラー映画のど真ん中にいるジェームズ・ワンさんとブラムハウスが手を組んで『THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女』を公開と、何気にミイラ映画ってずっと作られています♪
『THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女』のオフィシャルサイトはこちら♪
評価

| IMDb | 6.9/10 |
| Rotten Tomatoes | トマトメーター(批評家の評価)…89% 視聴者スコア…71% |
| 映画データベース-allcinema | 7.7/10 |
| Filmarks | 3.3/5 |
| Amazon | 3.2/5 |
こんな感じ♪古典というのと元祖ミイラ男映画としての価値もあり高評価です。コメントもそういったものが多く、そこから賛否が分かれている印象。
そして褒めの方々は文字数多めで熱量も感じ「『ハムナプトラ』より面白い」などの意見がありましたね。ただ、賛否共通して「雰囲気で観る映画」「ドラキュラに筋書が似てる」などの意見がありましたね~。
またダメだった方々は当然として「当時は怖かったかもだけど……」の意見のほか「展開がたるい」なども。
あらすじ

ミイラのイムホテップ(ボリス・カーロフ)が英国探検隊により、 3700年の眠りから呪経と共に目醒めた。エジプトの高僧だったイムホテップは、かつて愛した王妃の魂を呼び醒ますべく、禁じられた呪経の封印を再び解き放とうとするが・・・!
Amazonより引用
当時のホラー映画って、脅かす演出はほぼなく、ゆっくりと恐怖を伝えるといった手法をとられているんですよね。でもこれが当時の人たちにはメッチャ怖かったんでしょうねえ。
とにかくボリス・カーロフの顔面ドアップが印象的♪
キャストなど

イムホテップ……ボリス・カーロフ(1887-1969)
イギリス・ロンドン生まれ。外交官を目指したが断念し、1909年にカナダへ移住、演劇活動を経て1919年に映画デビュー。
無名の時代を数百本の端役で過ごしたと言われていますが実はそこそこな脇役の演じる役者として売れ始めていた時期に、1931年の『フランケンシュタイン』で怪物役、そして1932年の今作でのイムホテップ役で一躍ホラー映画の巨星に。その後もユニバーサル以外でもホラー映画に多数出演し、ベラ・ルゴシを凌ぐ序列を確立したようです。
ユニバーサルでは『黒猫』(1934)『フランケンシュタインの花嫁』(1935)などで主演。1940年代はブロードウェイの舞台『毒薬と老嬢』で成功を収め、その後も映画、TVと活躍。晩年もメキシコ映画や『殺人者はライフルを持っている!』(1968)に出演し、多彩さを発揮。
ホラー界のレジェンドとして、1969年に81歳で死去。
ヘレン……ジタ・ヨハン(1904-1993)
ハンガリー出身。1920年代初頭にアメリカへ渡り、無声映画時代に端役からスタート。妖艶な美貌とエキゾチックな魅力で注目を集め、1924年ブロードウェイデビュー。1931年D・W・グリフィス監督の映画『苦闘』でスクリーンデビュー。
1932年の『ミイラ再生』では、古代エジプト王女の転生であるヘレンを演じ、イムホテップの恋心に翻弄されるヒロインを繊細に好演。
その後『虎鮫』(1932)『豪華船』(1933)など計8本出演されますが映画出演は辞めて舞台に復帰、その後は作家として舞台の脚本などを手掛ける一方、地域活動に熱心に取り込んで学習障害のある子どもたちに演技を教えていたりしたそうです。1993年に死去。
フランク……デヴィッド・マナーズ(1900-1998)
アメリカ・ネブラスカ州出身。ブロードウェイで経験を積み、1930年代に映画界へ。ハンサムで誠実な青年役のスペシャリストとして人気を博したみたいです。
1931年の『魔人ドラキュラ』でジョン・ハーカーを演じ、翌1932年の『ミイラ再生』では、考古学者フランクを熱演し、恋人ヘレンを守る勇敢な青年像を好演されています。
他の主な出演作に『最後の偵察』(1931)など。1940年代に引退し、舞台やテレビにシフト。また1941年には小説家としてもデビューされています。1998年に98歳で死去。
ジョセフ卿……アーサー・バイロン(1872-1943)
アメリカ・ニューヨーク出身の舞台俳優。ブロードウェイで長年活躍後、1932年に映画入り。威厳ある中年紳士役をよく演じられています。
1932年の『ミイラ再生』では、考古学者のジョセフ卿を演じ、ミイラの呪いに翻弄される学者像を好演されています。
他の作品に『春なき二万年』(1933)『虎鮫島脱獄』(1936)など。1938年から2年間、俳優組合会長を務めたそうです。1943年に71歳で死去。
ミュラー博士……エドワード・ヴァン・スローン(1882-1964)
アメリカ・ペンシルベニア州出身。オペラ歌手から俳優へ転身し、ブロードウェイで鍛えた声と威厳で映画界に進出。
ユニバーサル・ホラーの常連で、賢明な博士役の代名詞。1931年『魔人ドラキュラ』のヴァン・ヘルシング教授(『女ドラキュラ』で再演)『フランケンシュタイン』のウォルドマン博士と今作のミュラー博士とほぼ同じ役回りを演じています。
他に『世界大洪水』(1933)などに出演。1950年代まで活躍。1964年に81歳で死去。

監督……カール・フロイント(1890-1969)
ボヘミア出身の撮影技師・監督。1911年からカメラマンとして業界入り。1920年代には『巨人ゴーレム』(1920)『最後の人』(1924)『メトロポリス』(1927)などを担当、1929年にハリウッドに行き『魔人ドラキュラ』などの撮影監督をされて、今作の監督起用となっています。
ただ監督デビューは1921年で、この時には短編ばかりですが10作以上発表されていたみたいですね。その後『月の宮殿』(1933)『狂恋』(1935)を監督されますがその後は撮影監督に戻り、『高慢と偏見』(1940)『キー・ラーゴ』(1948)などに参加されています。
1960年に引退、1969年に79歳で死去。
※perplexityさんにご協力頂きました♪
個人的な感想

数年前にコズミック出版から発売された『ドラキュラVSミイラ男』という廉価版ボックスセットをドラキュラ映画目当てで購入していて、この時に今作も鑑賞しました♪
正直、全く期待していなかったので、けっこう楽しめたんですよね♪
で、今回久しぶりに鑑賞し直しました♪
やっぱり楽しかったですね♪
でも「こんなんだっけ?」と思うくらい何か動かない(笑)。
1932年と言えば前年に『魔人ドラキュラ』の公開されており、まずこの作品が「動かない」「静か」という作風なので、今作も同じ感じになっちゃっているのかな?とは思いました。
そして展開も『魔人ドラキュラ』に近い気がする~……
役者さんもメイン2人が同じだし~……(笑)♪
でもその2人、『魔人ドラキュラ』の時より生き生きとされている気がしたのは、キャラクターの違いですかね?特にフランク役のデヴィッド・マナーズさんは断然こっちのほうがいい味出てます♪
ミュラー博士役のエドワード・ヴァン・スローンさんもこっちのほうが単純にカッコよく見えました♪
それと観なおして思ったんですけど、ヒロインのジタ・ヨハンさん。なんであんなに眉間にしわ寄せちゃってたんですかねえ(笑)?あれが良かったんですかねえ?
そして主人公のボリス・カーロフさんの存在感は~……なんですかねえ?あの不気味なのか妙なだけなのか?あのイムホテップというキャラクターの行っている事が、まあキモいしめっちゃ細くて弱そうに見えるし(笑)、観ていて当然ながら全く共感できないのがよかったです(笑)♪
つーかあのラスト、どうなん?って気がしないでもない。
でも全体的にはとても楽しめた作品ですので、クラシックモンスターやクラシック映画に興味がある人にはおすすめしても良いかと思いました♪♪
という訳で今回は『ミイラ再生(1932)』についてザックリ書いてみました♪♪
んじゃまた〜♪♪
※参考文献
ウィキペディア……ミイラ再生
IMDb……The Mummy
Rotten Tomatoes……The Mummy
映画データベース-allcinema……ミイラ再生
Filmarks……ミイラ再生


